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標準利率算出方法の変更と国債利回り低下の影響!!

今回のお話は、生命保険カテゴリでもありますが、未分類カテゴリで

お話させていただきます。


平成26年6月に金融庁の告示改正が公布。それにより標準利率の算出方法が変更され

平成26年10月1日から適用されています。

 標準利率とは、標準責任準備金制度に基づいて責任準備金を計算する際に
   用いる運用利回り(予定利率)の基準となる利率のこと。

   なお、標準利率予定利率はイコールとは限りません。

平成8年の保険業法改正により、保険金の支払を確実なものとするために

責任準備金の積立方法(標準責任準備金制度)を告示において定めているのですが、

その告示が改正されたのです。

おもな改正内容としては、

 ・ 標準責任準備金対象契約を
  「第1号保険契約」(主に一時払終身保険)と「第2号保険契約」(主に一時払養老保険
  という契約群団と定義し、過去3ヶ月平均と過去1年平均の国債利回りのいずれか低い方
  参照することとしました。
  以前は、10年物の国債の過去3年と過去10年間の平均利回りを参照していました。

 ・ 「第1号保険契約」(主に一時払終身保険)については、これまでの10年国債利回り
  以外に20年国債利回りも参照することになりました。

 ・ 利率の見直しも年1回から年4回に変更
  (1月1日、4月1日、7月1日、10月1日)
  以前は年1回で、毎年10月1日を基準日とし、変更する場合は翌年4月からの適用でした。


これにより、国債利回りデータについて、より直近のデータを参照することとなるため

直近の経済環境を反映しやすくなったり、データの対象期間が短くなるため変動幅が

大きくなる可能性が高まる
と思われます。

又、年4回となることにより、季節要因の影響を受けやすくなるかもしれません。


では、標準利率の推移をみてみますと、下図のようになっています。

hyoujunriritu
(クリックで拡大)

2015年4月から「第1号保険契約」は1%、「第2号保険契約」は0.5%となる予定で

1996年頃に比べ、2%以上も低下しています。
(これにより、1996年以前の予定利率の高い保険契約のことを ” お宝保険 ” と
 呼んだりしています)


当初、20年国債利回りも参照することになるため、標準利率は上がる見込みと

されていましたが、ここ最近の国債利回りの低下を受けて結果、さらに下がることに

なったわけです。

その悪影響はすでに出始めており、保険会社によっては貯蓄型の生命保険の販売を止めたり

保険料を上げたりする動きが出ています。


貯蓄型生命保険商品(一時払年金保険、養老保険、一時払終身保険、学資保険等)を

新規で申し込んだり、見直したりされる際は、タイミングや予定利率等には

くれぐれも注意してください!!


当面、これらの生命保険商品による貯蓄効果はあまり期待できないでしょう。


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標準利率
算出方法変更
予定利率

『 標準利率 』算定の見直しに関する情報!!

11/2(土)の日経新聞に「標準利率」算定の見直しに関する記事が、

今年1月の朝日新聞デジタル等の記事に続いて、また出ておりました。

以前のブログ記事はこちら↓
http://riplabo.blog.fc2.com/blog-entry-220.html
(一部、リンク切れがございます。ご了承ください)

 *標準利率とは、(標準)責任準備金を計算する基準のこと。
          この基準をもとに生保各社が独自に保険料の基準となる予定利率
          決めております。


記事によれば、

金融庁は、一時払いの貯蓄性商品予定利率を変更しやすくするために

標準利率の算定方法を見直しするようです。
(一時払いの貯蓄性商品以外の商品については、現状維持のようです)

記事はこちら↓
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC2600R_R01C13A1EE8000/


現在は、標準利率の算定は年1回で、算定の参考にするのは10年国債だけです。

これを2015年から年4回10年国債に加え20年国債も参考にするというものです。

これまでのままですと、金利上昇した場合、保険料に反映されるのにかなり遅れが

出るためで、資金流出などを懸念する生命保険業界から見直しの声が出ていたからでしょう。


ここで混同されてる方もみえるかもしれませんが、

標準利率の算定方法の見直し = 予定利率の引き上げ(保険料値下げ)

とは限りません。
(あくまで、変化に対応しやすくするということです)

今年4月からの標準利率引き下げを受けた生保各社の対応が

結構ばらついていたことからもそれがわかります。
(生保各社の経営判断によるということです)


近々ではアメリカの金縮策の実施時期、消費税率アップ後の動向などと

経済情勢に影響を及ぼす要因がさまざまあり、今後どのような方向に経済環境が

向かうのかは、まだ先行不透明です。(アベノミクスもまだどうなるかわかりません)


標準利率の算定方法が見直されるといっても、生保各社の判断も

さまざまになる
のではないでしょうか。

私たちは、常にアンテナを張って情報を収集し、的確に判断していきましょう!!



  
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標準利率算定
予定利率

標準利率の変更に伴う各生保会社の動きが徐々に・・・!?

本日1/21(月)、日本生命保険は、4月以降に契約する主力商品の保険料

据え置くと発表しました。

記事によれば、日本生命保険が取り扱う個人保険9割近くの商品について、

保険料を4月以降も据え置くとのこと。

一部、貯蓄性が高い長期定期保険一時払い終身保険について、

4月以降の新契約分から保険料を値上げする値上げ率は9.3~13.8%

昨年(2012年)4月に抜本的に商品を改定したばかりという点も考慮した模様。

参照記事(日経新聞)はこちら↓
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC2100M_R20C13A1EB1000/

参照記事(Sankei Biz)はこちら↓
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130121/bse1301211330002-n1.htm

金融庁は今年(2013年)4月、予定利率の目安となる標準利率

1.5%から1.0%に引き下げる

標準利率に合わせて契約者に約束した運用利回り予定利率を引き下げないと

負担が増すため、多くの生保会社は保険料を引き上げる方針であった。

しかし、今月6日、金融庁が来年(2014年)4月以降適用の標準利率設定において、

標準利率の規制改定標準利率の計算方法の見直し)を検討していることを公表され、

これにより標準利率が上方修正することによる生命保険料の値下げ予測が報道されました。

詳しくは、過去記事をごらんください↓
http://riplabo.blog.fc2.com/blog-entry-220.html

この状況下で、各生保会社の動向がどうなるか見守っていたところの今回の方針発表です。

日本生命は、来年4月以降のことには触れられていませんが、

昨年4月に改定した事情と営業戦略重視で9割の商品の保険料据え置きを決定したようです。

今後、他社がどのように追随してくるか気になりますが、
(今月6日の金融庁の改定検討の公表以前に保険料の値上げを発表したところもあります)

4月迄に方向性を決めない生保会社も多くあるのではないでしょうか?


金融庁の標準利率の規制改定検討の裏には、保険業界からの保険離れを懸念する圧力が

働いたこともあるのでしょうが、実際の運用利回りが伴わない規制改定による

標準利率上昇は、結局は、各保険会社がリスクを背負うことになるのです。

無駄な経費等を省いて対応できる保険会社は結構ですが、そうでなければ、

保険業界の健全性にとって長い目でみればマイナスに感じるのですが・・・。



 
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【運用利率の規制改定】2014年4月以降生命保険料値下げへ!?

1/6の報道によると、 金融庁は、生命保険会社が新規の契約者に対し

保険料を安くできるように、運用利回りに関する規制を改める方針を固めたとのこと。

報道記事はこちら↓

朝日新聞デジタル記事
http://www.asahi.com/business/update/0106/TKY201301050528.html
東京新聞記事
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2013010702000113.html

今回の報道を聞きまして、当初どういうことか意味がわかりませんでした。

昨年(2012年)9月に報道されたとおり、

金融庁は2012年10月に2013年4月以降標準利率について現行の年1.5%から

1.0%への引き下げ
を決めました。

報道記事はこちら(産経ニュース)↓
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120904/fnc12090419080012-n1.htm

それに伴って、生保各社(全社ではなく、一部です)は、2013年4月以降の予定利率

下げて、保険料の値上げ(最大10%程度)を発表しておりました。

生保代理店、FPなどはこれらの発表を受けて現在、値上げ前の生保見直しや新規加入の

推進をはかっている最中です。その最中の今回の報道ですので混乱している方も多いでしょう。


今回の報道は要するに、

標準利率の決め方のルールを変える”ということで、

しかも、”標準利率が上がるように変える”という内容です。

運用利回りが現実に上がったわけでもないのに、標準利率が上がってしまうわけです。

おかしな話だと思いませんか?

これまでは、毎年9月に過去3年間の新発10年物国債の利回りをみて、翌年4月以降の

標準利率を決定しておりました。

2012年9月の判定で、この新発10年物国債の利回りの低下を受けての下げ報道だった

訳ですが、今回の一部の報道によると、新発10年物国債の利回りだけでなく、

さらに長期の20年物、30年物の国債の利回りも参考にして決定する模様。

一般的に考えれば、当然長期物が加われば、利回りは計算上、上がるはずです。

ルールを変えただけで、実態が伴っていないのはどうなのでしょうか?


それでは、今後の生保各社の動きはどうなるのでしょうか?

いろいろ推測できますが、その前に改めて標準利率予定利率の関係をお話しますと、

金融庁が改定した標準利率に、生保各社が必ずしも合わせて予定利率を改定しなければ

いけないわけではありません。

金融庁はあくまでリスク計算上の指針として、目安を発表しているに過ぎません。
(もちろん、あまり大きな乖離では困りますが・・・)

ですので推測としては、

 ・2013年4月からの生命保険料の値上げはそのまま行い、2014年4月に値下げ

 ・2013年4月の値上げ自体行わず、2014年4月に値下げ

 ・商品ごとに保険料の見直し(値上げ・値下げ)を実施する

 ・2013年4月から値下げ?

などで、これは生保各社の体力(収益力や資金力など)や営業施策により違ってきます。

過去の標準利率改定時でも対応はさまざまで、15%もの値上げを行ったところもあれば、

据え置いたところもありました。

結論をいえば、生保各社の対応をみなければ判断できない状況のため、

これまでの4月からの値上げを理由とした営業推進は控えることになると思われます。

さらに当面(2013年4月迄)は生保各社も他社の動向を気にして、自社の方向性を

明確にしない可能性があるのではないでしょうか。

最後にお話しておきたいことは、生命保険料は、今回の標準利率、

これは予定利率に関わることで、これのみで構成されているわけではなく、

予定死亡率予定事業費率も含めて決定されるということ。

それと、生命保険料は加入年齢の上昇や体況上(健康上)の影響も小さくありません。

時期を待っていて、加入できなくなるリスクや保険料増加リスクも別にあるわけです。

御自身に有利に情報を活用することは結構ですが、

標準利率やそれに伴う報道のみに振り回されることのないようにしてください!!

*今回の記事につきましては、報道を受けての推論も含まれており、現時点において
 確定した内容ばかりではありません。御注意ください!!


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プロフィール

リップラボ

Author:リップラボ
愛知県、岐阜県を中心に
営業しております独立系FPの
小木曽浩司です。
保険・住宅(不動産)・
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頂いております。

岐阜県各務原市東山3-31
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