厚労省が厚生年金保険法改正案を提示!!
- 2013-04-02(18:26) /
- 未分類
昨日(4/1)、厚労省が財政難の厚生年金基金の解散を促す
厚生年金保険法改正案を社会保障審議会年金部会に提示したことが、
各メディアで報道されました。
これは、AIJ投資顧問事件をきっかけに、
経済情勢の悪化で厳しい運営を強いられていることが明らかになった厚生年金基金を
どうするのかという問題でした。
当初、厚労省は公的年金への影響を避けるため、制度自体を10年かけて廃止する方針を
示していましたが、昨日の内容をみますと下記のように修正された模様です。
① 制度自体を廃止することの見直し
② 「代行割れ」の基金に対し、5年以内に自主的に解散するよう促す
③ 基金が解散する際の「代行部分」返済の期間を15年から30年へ延長
④ 同基金倒産企業の「代行部分」返済分を肩代わりする仕組みを廃止する措置などを
5年に限って設ける
⑤ 「代行割れ」になっていない基金に対しては、ほかの企業年金への移行などを促す
⑥ 5年後からは、公的年金の支給に必要な資金の1.5倍以上の資産を持つなどの
条件を満たした健全な基金の存続のみ認める
⑦ 上記⑥の条件を満たさない基金については、、「代行割れ」を未然に防ぐため、
厚生労働大臣が、第三者委員会の意見を聞いたうえで、解散命令を出すことができる
などです。
なお、基金側が解散を申請した時点で、企業年金部分は支給が停止され、公的年金だけが
支給されることになるようです。
厚労省によりますと、現状およそ4割の基金が、
公的年金の支給に必要な積立金まで不足する「代行割れ」に陥っていて、
存続の基準を満たしている基金は、全体のおよそ1割に当たる50余りだということです。
今後の予定として、改正法案を今国会に提出し、来年4月の施行を目指すとのことです。
(今回の内容は、現時点のものです。変更になる可能性もございます。ご注意を!!)
影響のある方は、少なからずおみえになると思いますので、御自身にどう影響があるのか
調べられてはどうでしょうか?
報道記事(産経ニュース)はこちら↓
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130401/trd13040118050012-n1.htm
詳しい解説はこちらを参考にしてください↓
オールアバウト 掲載記事
(厚生年金基金廃止の方針 年金は一体どうなる?更新日:2012年10月05日)
http://allabout.co.jp/gm/gc/400843/
厚生年金保険法改正案を社会保障審議会年金部会に提示したことが、
各メディアで報道されました。
これは、AIJ投資顧問事件をきっかけに、
経済情勢の悪化で厳しい運営を強いられていることが明らかになった厚生年金基金を
どうするのかという問題でした。
当初、厚労省は公的年金への影響を避けるため、制度自体を10年かけて廃止する方針を
示していましたが、昨日の内容をみますと下記のように修正された模様です。
① 制度自体を廃止することの見直し
② 「代行割れ」の基金に対し、5年以内に自主的に解散するよう促す
③ 基金が解散する際の「代行部分」返済の期間を15年から30年へ延長
④ 同基金倒産企業の「代行部分」返済分を肩代わりする仕組みを廃止する措置などを
5年に限って設ける
⑤ 「代行割れ」になっていない基金に対しては、ほかの企業年金への移行などを促す
⑥ 5年後からは、公的年金の支給に必要な資金の1.5倍以上の資産を持つなどの
条件を満たした健全な基金の存続のみ認める
⑦ 上記⑥の条件を満たさない基金については、、「代行割れ」を未然に防ぐため、
厚生労働大臣が、第三者委員会の意見を聞いたうえで、解散命令を出すことができる
などです。
なお、基金側が解散を申請した時点で、企業年金部分は支給が停止され、公的年金だけが
支給されることになるようです。
厚労省によりますと、現状およそ4割の基金が、
公的年金の支給に必要な積立金まで不足する「代行割れ」に陥っていて、
存続の基準を満たしている基金は、全体のおよそ1割に当たる50余りだということです。
今後の予定として、改正法案を今国会に提出し、来年4月の施行を目指すとのことです。
(今回の内容は、現時点のものです。変更になる可能性もございます。ご注意を!!)
影響のある方は、少なからずおみえになると思いますので、御自身にどう影響があるのか
調べられてはどうでしょうか?
報道記事(産経ニュース)はこちら↓
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130401/trd13040118050012-n1.htm
詳しい解説はこちらを参考にしてください↓
オールアバウト 掲載記事
(厚生年金基金廃止の方針 年金は一体どうなる?更新日:2012年10月05日)
http://allabout.co.jp/gm/gc/400843/
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- 厚生年金基金
- 厚生年金保険法改正案
厚生年金基金に加入されたことがある人は請求もれに注意!!
- 2012-12-13(18:38) /
- 未分類
最近、話題になりました厚生年金基金ですが、では、
厚生年金基金に一度でも加入したことがある人の年金は、どうなっているのでしょうか?
転職や結婚などで会社を変わったり、辞めたりしたとき又、基金が解散したり、
代行返上したりした場合、それまで加入していた厚生年金基金について、
ご存じない方が非常に多くおみえになります。
今回は、そのお話をしたいと思います。
下記のケースにより、扱いが異なります。
① 10年あるいは15年(基金ごとに異なります)以上勤務した会社で
厚生年金基金に加入していたケース
② 10年あるいは15年(基金ごとに異なります)未満の期間、
厚生年金基金に加入していたケース
③ 加入していた厚生年金基金が解散したケース
④ 加入していた厚生年金基金が代行返上したケース
①のケース 年金の請求先は、勤務先の厚生年金基金で定年退職の場合と
同様の扱いになります。
②のケース 年金の請求先は、企業年金連合会です。
年金の支給義務の引継ぎに伴って、将来の年金の支給にあてる資産も
厚生年金基金から企業年金連合会に引き継がれます。
企業年金連合会に引き継がれる資産は、2つに分けることができます。
厚生年金基金から支給される年金の資産は、代行部分と基本上乗せ部分に
あたる資産(基本部分)、基金独自の上乗せ部分である加算部分に
分けられます。
このうち、加算部分についての資産を脱退時に「脱退一時金」で受け取って
しまうか、加算部分の資産も企業年金連合会に引き継ぐかです。
③のケース 年金の請求先は、企業年金連合会です。
加入していた厚生年金基金が解散した場合、代行部分にあたる資産は、
企業年金連合会に引き継がれ、将来は「代行年金」として
企業年金連合会から支給されます。
基本部分と加算部分にあたる資産については、解散時に残余財産として
基金の加入員等に分配されます。
解散した基金の加入員等は、分配される残余財産を一時金で受け取るか、
企業年金連合会へ引き継いで将来年金「通算企業年金」として受け取るかを
選択できます。
④のケース 厚生年金基金は、この代行返上によって、代行部分を持たない
確定給付企業年金になります。
年金の請求先は、代行部分は厚生年金に戻されて国に請求、基本部分、
加算部分については、資産を引き継いだ確定給付企業年金に請求となります。
このように、厚生年金基金に加入したことがある人の年金は、加入者自身だけでなく
厚生年金基金の事情によっても請求先が変わります。
年金の請求漏れが多いのは、②のケースです。
自分の年金資産が企業年金連合会に引き継がれていることを忘れている人
(年金資産が企業年金連合会に引き継がれたときには、企業年金連合会から本人に
引き継ぎのお知らせを送付しています。)
や、退職時に受け取った一時金で精算済みと勘違いしている人が多くおみえになります。
1ヵ月でも厚生年金基金に加入したことがある場合は、年金資産が企業年金連合会に
引き継がれているはずです。
厚生年金の加入記録の中で厚生年金基金の加入の有無を確認することができますので、
気になる方は、日本年金機構のHPなどを利用して年金の加入記録を調べてみてください!!
(注意)住所変更や氏名変更があった方は、
各種通知や裁定請求案内が届かなくなってしまうため、基金または企業年金連合会に
忘れずに届け出るようにしましょう。
* 概要をざっくりとお話させていただきました。
あくまでも一般論ですので、具体的なケースにつきましては、専門家や各問合わせ先に
ご相談ください。
厚生年金基金に一度でも加入したことがある人の年金は、どうなっているのでしょうか?
転職や結婚などで会社を変わったり、辞めたりしたとき又、基金が解散したり、
代行返上したりした場合、それまで加入していた厚生年金基金について、
ご存じない方が非常に多くおみえになります。
今回は、そのお話をしたいと思います。
下記のケースにより、扱いが異なります。
① 10年あるいは15年(基金ごとに異なります)以上勤務した会社で
厚生年金基金に加入していたケース
② 10年あるいは15年(基金ごとに異なります)未満の期間、
厚生年金基金に加入していたケース
③ 加入していた厚生年金基金が解散したケース
④ 加入していた厚生年金基金が代行返上したケース
①のケース 年金の請求先は、勤務先の厚生年金基金で定年退職の場合と
同様の扱いになります。
②のケース 年金の請求先は、企業年金連合会です。
年金の支給義務の引継ぎに伴って、将来の年金の支給にあてる資産も
厚生年金基金から企業年金連合会に引き継がれます。
企業年金連合会に引き継がれる資産は、2つに分けることができます。
厚生年金基金から支給される年金の資産は、代行部分と基本上乗せ部分に
あたる資産(基本部分)、基金独自の上乗せ部分である加算部分に
分けられます。
このうち、加算部分についての資産を脱退時に「脱退一時金」で受け取って
しまうか、加算部分の資産も企業年金連合会に引き継ぐかです。
③のケース 年金の請求先は、企業年金連合会です。
加入していた厚生年金基金が解散した場合、代行部分にあたる資産は、
企業年金連合会に引き継がれ、将来は「代行年金」として
企業年金連合会から支給されます。
基本部分と加算部分にあたる資産については、解散時に残余財産として
基金の加入員等に分配されます。
解散した基金の加入員等は、分配される残余財産を一時金で受け取るか、
企業年金連合会へ引き継いで将来年金「通算企業年金」として受け取るかを
選択できます。
④のケース 厚生年金基金は、この代行返上によって、代行部分を持たない
確定給付企業年金になります。
年金の請求先は、代行部分は厚生年金に戻されて国に請求、基本部分、
加算部分については、資産を引き継いだ確定給付企業年金に請求となります。
このように、厚生年金基金に加入したことがある人の年金は、加入者自身だけでなく
厚生年金基金の事情によっても請求先が変わります。
年金の請求漏れが多いのは、②のケースです。
自分の年金資産が企業年金連合会に引き継がれていることを忘れている人
(年金資産が企業年金連合会に引き継がれたときには、企業年金連合会から本人に
引き継ぎのお知らせを送付しています。)
や、退職時に受け取った一時金で精算済みと勘違いしている人が多くおみえになります。
1ヵ月でも厚生年金基金に加入したことがある場合は、年金資産が企業年金連合会に
引き継がれているはずです。
厚生年金の加入記録の中で厚生年金基金の加入の有無を確認することができますので、
気になる方は、日本年金機構のHPなどを利用して年金の加入記録を調べてみてください!!
(注意)住所変更や氏名変更があった方は、
各種通知や裁定請求案内が届かなくなってしまうため、基金または企業年金連合会に
忘れずに届け出るようにしましょう。
* 概要をざっくりとお話させていただきました。
あくまでも一般論ですので、具体的なケースにつきましては、専門家や各問合わせ先に
ご相談ください。
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厚生年金基金廃止へ
- 2012-10-03(18:31) /
- 未分類
先日9/28のニュースで、
厚生労働省が、厚生年金基金制度を廃止する方針を発表致しました。
もっとも、これは「方針」であって、まだ「決定」ではありません。
今月中に、制度廃止の具体的な方法に関する試案を発表し、これを社会保障審議会に設置する
分科会などで検討して、来年の通常国会への法案提出を目指すというもの
です。
このニュースは、現在、厚生年金基金に加入している方や既に受給されてみえる方には、
衝撃であったことでしょう。
廃止時期については、準備期間が必要なため10年程度先を念頭に、一定の経過期間を設けるとの
ことですが、まだまだ問題は山積。廃止そのものもどうなるかわからない状況です。
(自民党は存続を主張)
今回、新聞などによると「AIJ問題受け議論開始へ」といった見出しが載っていますが、
私はそもそも、組織、制度自体に問題があったのだと思っております。
理由としては、
① 厚生年金基金という組織は、厚生省時代からの天下り先であり、多くの官僚OBが
天下っていて、現在も職と収入を得ていること。
(報道を聞く限り、投資の専門家とは言い難い人材が天下っており、民間の感覚で責任を
負ってやっているようには思えない)
② 厚生年金の代行制度が、現在では大きな問題である。
運用成果が出せてた時代は良かったかもしれないが、出せなくなり損失が膨らんでいる現在、
その責任を各基金に押し付けている感が否めない(公的年金制度としては無責任である)
③ 年金運営を細切れにしたことが問題である。
(厚生年金基金は最盛期には1,800以上の基金があった。結果、天下り先を増やすこと
や責任の所在を曖昧にすることになり、ある時点では、既に制度維持に破綻が生じること
は明白になっていたと思われる)
しかしながら、今回の発表については、厚労省の現在の官僚たちを一部評価したい。
先輩官僚たちがつくり上げてきた制度を真っ向から否定し、廃止するというのだから、
現在の官僚にとっては、勇気の要る行動であることは間違いないからです。
今後は、廃止は勿論のこと、山積する問題に対して真摯に対策を考えていただきたいと
切に望みます。
(公的年金制度は、どの世代の方にとっても安心で信頼のおける制度設計がなされなければ
なりません。政局や政権与党による悪影響があってはならないものなのですから)
詳しくは、こちらをご覧ください↓
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/lives/post_27782/
厚生労働省が、厚生年金基金制度を廃止する方針を発表致しました。
もっとも、これは「方針」であって、まだ「決定」ではありません。
今月中に、制度廃止の具体的な方法に関する試案を発表し、これを社会保障審議会に設置する
分科会などで検討して、来年の通常国会への法案提出を目指すというもの
です。
このニュースは、現在、厚生年金基金に加入している方や既に受給されてみえる方には、
衝撃であったことでしょう。
廃止時期については、準備期間が必要なため10年程度先を念頭に、一定の経過期間を設けるとの
ことですが、まだまだ問題は山積。廃止そのものもどうなるかわからない状況です。
(自民党は存続を主張)
今回、新聞などによると「AIJ問題受け議論開始へ」といった見出しが載っていますが、
私はそもそも、組織、制度自体に問題があったのだと思っております。
理由としては、
① 厚生年金基金という組織は、厚生省時代からの天下り先であり、多くの官僚OBが
天下っていて、現在も職と収入を得ていること。
(報道を聞く限り、投資の専門家とは言い難い人材が天下っており、民間の感覚で責任を
負ってやっているようには思えない)
② 厚生年金の代行制度が、現在では大きな問題である。
運用成果が出せてた時代は良かったかもしれないが、出せなくなり損失が膨らんでいる現在、
その責任を各基金に押し付けている感が否めない(公的年金制度としては無責任である)
③ 年金運営を細切れにしたことが問題である。
(厚生年金基金は最盛期には1,800以上の基金があった。結果、天下り先を増やすこと
や責任の所在を曖昧にすることになり、ある時点では、既に制度維持に破綻が生じること
は明白になっていたと思われる)
しかしながら、今回の発表については、厚労省の現在の官僚たちを一部評価したい。
先輩官僚たちがつくり上げてきた制度を真っ向から否定し、廃止するというのだから、
現在の官僚にとっては、勇気の要る行動であることは間違いないからです。
今後は、廃止は勿論のこと、山積する問題に対して真摯に対策を考えていただきたいと
切に望みます。
(公的年金制度は、どの世代の方にとっても安心で信頼のおける制度設計がなされなければ
なりません。政局や政権与党による悪影響があってはならないものなのですから)
詳しくは、こちらをご覧ください↓
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/lives/post_27782/
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