教育資金一括贈与と特別受益について!!
- 2014-08-13(18:35) /
- 相続
教育資金一括贈与の非課税制度とは、
平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に、
個人(30歳未満の方に限ります。以下「受贈者」といいます。)が、教育資金に充てるため、
金融機関等との一定の契約に基づき、受贈者の直系尊属(祖父母など)から
① 信託受益権を付与された場合 又は、
② 書面による贈与により取得した金銭を銀行等に預入をした場合 又は、
③ 書面による贈与により取得した金銭等で証券会社等で有価証券を購入した場合
には、これらの信託受益権又は金銭等の価額のうち1,500万円までの金額に相当する部分の
価額については、金融機関等の営業所等を経由して教育資金非課税申告書を提出することに
より贈与税が非課税となる制度のことです。
新聞報道などによりますと、この制度を利用して平成25年度だけでかなりの金額が
金融機関に流入したようですが、気になることがあります。
それは、この贈与は遺産分割の際に「特別受益」とみなされるのかどうかということです。
それによって、相続や遺産分割の際の争いの火種になってしまうかもしれませんので、
正しく理解しておきましょう。
* 特別受益とは、
共同相続人の中に、被相続人から遺贈を受けたり、贈与を受けたりした者がいる場合、
この者が他の相続人と同じ相続分を受けられるとすれば不公平になります。
そこで、民法では、共同相続人間の公平を図ることを目的として、特別受益分
(贈与や遺贈分)を相続財産に持戻して計算し、各相続人の相続分を算定することに
しています。
結論からお話しますと、
・ 贈与者:祖父母 受贈者:孫の場合は、特別受益となりません。
注)孫が代襲相続人の場合は、特別受益となります。
・ 贈与者:父母 受贈者:子の場合は、特別受益となります。
要は、受贈者が共同相続人となる場合は特別受益になるということです。
特別受益になるのがいいのかどうかは、ケースバイケースだと思われますが、
こういう扱いになるということを理解したうえで、共同相続人間の公平さも考えながら
この制度を利用するようにしましょう。
(贈与時だけで考えるのはやめましょう)
また、孫への贈与の場合は特別受益にならないといっても(例外あり)、
孫の人数のアンバランスなどにより、共同相続人に不満が残り、相続や遺産分割に
悪影響となるかもしれません。感情面も配慮しましょう。
最後に、教育資金の一括贈与ではなく、その都度、必要な教育資金を拠出する場合は
贈与税は原則、非課税で特別受益にもなりません。(扶養義務の範囲だから)
そのことも覚えておいて柔軟な対応を検討してください!!
平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に、
個人(30歳未満の方に限ります。以下「受贈者」といいます。)が、教育資金に充てるため、
金融機関等との一定の契約に基づき、受贈者の直系尊属(祖父母など)から
① 信託受益権を付与された場合 又は、
② 書面による贈与により取得した金銭を銀行等に預入をした場合 又は、
③ 書面による贈与により取得した金銭等で証券会社等で有価証券を購入した場合
には、これらの信託受益権又は金銭等の価額のうち1,500万円までの金額に相当する部分の
価額については、金融機関等の営業所等を経由して教育資金非課税申告書を提出することに
より贈与税が非課税となる制度のことです。
新聞報道などによりますと、この制度を利用して平成25年度だけでかなりの金額が
金融機関に流入したようですが、気になることがあります。
それは、この贈与は遺産分割の際に「特別受益」とみなされるのかどうかということです。
それによって、相続や遺産分割の際の争いの火種になってしまうかもしれませんので、
正しく理解しておきましょう。
* 特別受益とは、
共同相続人の中に、被相続人から遺贈を受けたり、贈与を受けたりした者がいる場合、
この者が他の相続人と同じ相続分を受けられるとすれば不公平になります。
そこで、民法では、共同相続人間の公平を図ることを目的として、特別受益分
(贈与や遺贈分)を相続財産に持戻して計算し、各相続人の相続分を算定することに
しています。
結論からお話しますと、
・ 贈与者:祖父母 受贈者:孫の場合は、特別受益となりません。
注)孫が代襲相続人の場合は、特別受益となります。
・ 贈与者:父母 受贈者:子の場合は、特別受益となります。
要は、受贈者が共同相続人となる場合は特別受益になるということです。
特別受益になるのがいいのかどうかは、ケースバイケースだと思われますが、
こういう扱いになるということを理解したうえで、共同相続人間の公平さも考えながら
この制度を利用するようにしましょう。
(贈与時だけで考えるのはやめましょう)
また、孫への贈与の場合は特別受益にならないといっても(例外あり)、
孫の人数のアンバランスなどにより、共同相続人に不満が残り、相続や遺産分割に
悪影響となるかもしれません。感情面も配慮しましょう。
最後に、教育資金の一括贈与ではなく、その都度、必要な教育資金を拠出する場合は
贈与税は原則、非課税で特別受益にもなりません。(扶養義務の範囲だから)
そのことも覚えておいて柔軟な対応を検討してください!!
- 関連記事
-
- 共同相続人の中に認知症の方がいる場合の遺産分割協議は? (2014/09/12)
- 相続における 『 認知症リスク 』 が高まっている!! (2014/09/02)
- 教育資金一括贈与と特別受益について!! (2014/08/13)
- 『 共同相続登記 』 とは? (2014/07/24)
- 「遺言」で法的効力が発生する事項とは? (2014/07/16)
スポンサーサイト
- THEME : ファイナンシャル・プランナー(FP)
- GENRE : ファイナンス