『生涯支出3億円超・・・』!?
- 2013-01-18(18:55) /
- FPのつぶやき
日経新聞記事で、
『 教育・住宅…生涯支出 3億円超 共働きなら賄える 』と題した
記事が掲載されておりました。
生涯支出3億円超と聞いて皆さんどのように思われたでしょうか?
国税庁「平成23年分 民間給与実態統計調査」によると、
平成23年(平成23年12月31日現在)の平均年収は409.0万円で、
男女別平均では、男性は503.8万円、女性平均は267.9万円となっています。
(正直、この統計数字もどこまで中小零細企業の実態が反映されているか疑問ですが・・・)
新聞記事内の計算とは少し違いますが、
大雑把に統計数字から、男性平均年収の503.8万円で、可処分所得8.5割とすると、
約428.2万円。
428.2万円 X 42年(23歳~65歳就業)= 約18,000万円
65歳まで就業して、退職金1,000万円、夫婦年金受取総額6,000万円足したとしても、
3億円には5,000万円程も及びません。
(65歳までに5,000万円の貯蓄をすることはかなり困難です)
統計的にみて、老後25年とすると、御主人だけの収入では、
賄いきれないようです。
FPとして、ライフプランニングやマネープランニングに携わっていて思うことですが、
確かに記事の説明のように、統計数字を積み上げれば、結果はそうなります。
しかし、そもそもその統計数字事体が実態をどこまで反映できているのかが
疑問です。
よく老後の夫婦の標準的な生活には、
月約27万円程度必要(今回の記事でも使われております)とありますが、
実際、若い世帯、家族4人(若夫婦、子供2人)で奥様(専業主婦orパート)で
世帯年収350~400万円という方は相当数みえてやりくりされてみえるでしょう。
そう考えると、先の月27万円という数字自体に疑問が沸きます。
今回の記事を否定する気は毛頭ありませんが、統計数字を積み上げたものに
必要以上に危機感を持つことはないと思っております。
将来の心配のために、現在の生活が楽しめなくなっては意味がありません。
これだけ個人の価値観や生活スタイルが多様化するなかにおいては、
統計数字では語れないところが多くあります。
本当にご自身のことを知っておきたいのなら、具体的にシミュレーションするしか
ありません。前提として、
まずは、家計において収入と支出を具体的に把握し無駄を省くこと、
平時は一定割合(10~20%程度)の貯蓄を確保できるようにすること、
そのうえで、将来の展望と祖父母や両親などからの援助及び、相続までを踏まえて、
具体的にシミュレーションしてみることです。
ここまで具体的なシミュレーションを作成することは、かなりのお客様の関心と信頼と
協力が必要になりますので、FPとしても機会が多くありません。
結果、統計数字からのシミュレーションになってしまうわけですが、
上記のように実態とのギャップが問題となるわけです。
FPとしては、本来この相談に乗れることが真骨頂なのですが・・・。
これがどんどん実現できるようにしていきたいと思います。
参照記事(日経新聞)はこちら↓
http://www.nikkei.com/money/savings/survival.aspx?g=DGXNMSFK1000B_10012013000000
『 教育・住宅…生涯支出 3億円超 共働きなら賄える 』と題した
記事が掲載されておりました。
生涯支出3億円超と聞いて皆さんどのように思われたでしょうか?
国税庁「平成23年分 民間給与実態統計調査」によると、
平成23年(平成23年12月31日現在)の平均年収は409.0万円で、
男女別平均では、男性は503.8万円、女性平均は267.9万円となっています。
(正直、この統計数字もどこまで中小零細企業の実態が反映されているか疑問ですが・・・)
新聞記事内の計算とは少し違いますが、
大雑把に統計数字から、男性平均年収の503.8万円で、可処分所得8.5割とすると、
約428.2万円。
428.2万円 X 42年(23歳~65歳就業)= 約18,000万円
65歳まで就業して、退職金1,000万円、夫婦年金受取総額6,000万円足したとしても、
3億円には5,000万円程も及びません。
(65歳までに5,000万円の貯蓄をすることはかなり困難です)
統計的にみて、老後25年とすると、御主人だけの収入では、
賄いきれないようです。
FPとして、ライフプランニングやマネープランニングに携わっていて思うことですが、
確かに記事の説明のように、統計数字を積み上げれば、結果はそうなります。
しかし、そもそもその統計数字事体が実態をどこまで反映できているのかが
疑問です。
よく老後の夫婦の標準的な生活には、
月約27万円程度必要(今回の記事でも使われております)とありますが、
実際、若い世帯、家族4人(若夫婦、子供2人)で奥様(専業主婦orパート)で
世帯年収350~400万円という方は相当数みえてやりくりされてみえるでしょう。
そう考えると、先の月27万円という数字自体に疑問が沸きます。
今回の記事を否定する気は毛頭ありませんが、統計数字を積み上げたものに
必要以上に危機感を持つことはないと思っております。
将来の心配のために、現在の生活が楽しめなくなっては意味がありません。
これだけ個人の価値観や生活スタイルが多様化するなかにおいては、
統計数字では語れないところが多くあります。
本当にご自身のことを知っておきたいのなら、具体的にシミュレーションするしか
ありません。前提として、
まずは、家計において収入と支出を具体的に把握し無駄を省くこと、
平時は一定割合(10~20%程度)の貯蓄を確保できるようにすること、
そのうえで、将来の展望と祖父母や両親などからの援助及び、相続までを踏まえて、
具体的にシミュレーションしてみることです。
ここまで具体的なシミュレーションを作成することは、かなりのお客様の関心と信頼と
協力が必要になりますので、FPとしても機会が多くありません。
結果、統計数字からのシミュレーションになってしまうわけですが、
上記のように実態とのギャップが問題となるわけです。
FPとしては、本来この相談に乗れることが真骨頂なのですが・・・。
これがどんどん実現できるようにしていきたいと思います。
参照記事(日経新聞)はこちら↓
http://www.nikkei.com/money/savings/survival.aspx?g=DGXNMSFK1000B_10012013000000
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- GENRE : ファイナンス