生命保険金の非課税枠 受取人は誰にするのが有利か!?
- 2020-11-07(18:45) /
- 生命保険
生命保険会社の外交員や保険代理店から相続税対策として
終身死亡保険商品等を勧められ、加入された方は多いのではないでしょうか。
その際に、こんなセールストークをされたことでしょう。
「死亡保険金には相続税の非課税枠があって、
法定相続人の数×500万円まで非課税 とされています。
現金で持っているより有利なので保険に加入されたほうが・・・。」
思い当たる節はありませんか?
確かにこのセールストークの内容は間違いではありません。
ですが、実際の加入の際に受取人を誰にされるのかまでしっかり相談に乗る
外交員や保険代理店はどこまであるでしょうか?
(ここでその外交員などの底の浅さや商品を売りたいだけという本音が推しはかれます)
実は、受取人を誰にされるのかでその効果は全然違いますし、
ましてやおかしな人を受取人にして台無しにしてしまっている場合がみられます。
では、受取人を誰にするのが一番有利なのでしょうか。
結論から先にお話ししますと、答えは「子供」です。
「配偶者」にされている場合は効果があまりないか、全くない。
最悪は法定相続人でない「孫」にされている場合です。
これは、そもそも提案趣旨から既に逸脱していますので論外だとは思いますが、
相続税においては害しかありません。
何故かを簡潔にお話しますと、配偶者は元々、税額軽減というもので守られているから。
孫は代襲相続、養子縁組がなければ法定相続人ではありませんのでこの制度の対象外。
さらに、孫の場合の相続税は2割増し、さらに死亡前3年以内の贈与も対象に入ることに。
上っ面だけの知識で商品を販売している外交員や代理店は数多く存在します。
まずは、こういった意図で加入された死亡保険の受取人を再確認してください!!
間違っていた場合は受取人変更は可能ですのですぐにおこないましょう。
相談先の選定はお間違えの無いように。<(_ _)>
終身死亡保険商品等を勧められ、加入された方は多いのではないでしょうか。
その際に、こんなセールストークをされたことでしょう。
「死亡保険金には相続税の非課税枠があって、
法定相続人の数×500万円まで非課税 とされています。
現金で持っているより有利なので保険に加入されたほうが・・・。」
思い当たる節はありませんか?
確かにこのセールストークの内容は間違いではありません。
ですが、実際の加入の際に受取人を誰にされるのかまでしっかり相談に乗る
外交員や保険代理店はどこまであるでしょうか?
(ここでその外交員などの底の浅さや商品を売りたいだけという本音が推しはかれます)
実は、受取人を誰にされるのかでその効果は全然違いますし、
ましてやおかしな人を受取人にして台無しにしてしまっている場合がみられます。
では、受取人を誰にするのが一番有利なのでしょうか。
結論から先にお話ししますと、答えは「子供」です。
「配偶者」にされている場合は効果があまりないか、全くない。
最悪は法定相続人でない「孫」にされている場合です。
これは、そもそも提案趣旨から既に逸脱していますので論外だとは思いますが、
相続税においては害しかありません。
何故かを簡潔にお話しますと、配偶者は元々、税額軽減というもので守られているから。
孫は代襲相続、養子縁組がなければ法定相続人ではありませんのでこの制度の対象外。
さらに、孫の場合の相続税は2割増し、さらに死亡前3年以内の贈与も対象に入ることに。
上っ面だけの知識で商品を販売している外交員や代理店は数多く存在します。
まずは、こういった意図で加入された死亡保険の受取人を再確認してください!!
間違っていた場合は受取人変更は可能ですのですぐにおこないましょう。
相談先の選定はお間違えの無いように。<(_ _)>
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- THEME : ファイナンシャル・プランナー(FP)
- GENRE : ファイナンス
「生存給付金」を活用した生前贈与とは!?
- 2019-02-08(19:00) /
- 生命保険
以前、暦年贈与で保険料相当額を毎年、子などに贈与して
それを原資に終身保険などに加入して相続税対策をする手法をご紹介しました。
過去記事はこちら↓
生命保険料贈与は「連年贈与」とみなされないのか!?
http://riplabo.blog.fc2.com/blog-entry-443.html
今回は新たな手法をご紹介しましょう。
それは、「生存給付金」を活用した生前贈与手法です。
下図をご覧ください。
(生存給付金付終身保険(一時払)の活用例)

図のように生存給付金付終身保険などに加入して、
毎年指定された生存給付金受取人(子など)に給付金を受け取らせる手法です。
(生存給付金の設定を年110万円以内に設定)
この手法で生前贈与するメリットは、
〇 保険料を贈与する以前の手法より手間がかからないこと
〇 被保険者が認知症になっても継続できること
〇 給付金受け取りをコントロールできる保険商品もあること
〇 90歳まで健康告知なしで加入できる保険会社があること
です。
懸念事項としては、受け取った給付金を無駄づかいしないかということです。
この手法の課税関係については、平成27年5月28日に既に国税庁より
回答が下記のように出ております。(下記参照)
〇 保険料負担者(保険契約者)以外の者が受け取る生存給付金の課税上の取扱いについて
https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/bunshokaito/zoyo/150528/01.htm
うまく使えば、かなり相続税対策になる手法です。
ご検討のひとつに加えられてはどうでしょうか。
それを原資に終身保険などに加入して相続税対策をする手法をご紹介しました。
過去記事はこちら↓
生命保険料贈与は「連年贈与」とみなされないのか!?
http://riplabo.blog.fc2.com/blog-entry-443.html
今回は新たな手法をご紹介しましょう。
それは、「生存給付金」を活用した生前贈与手法です。
下図をご覧ください。
(生存給付金付終身保険(一時払)の活用例)

図のように生存給付金付終身保険などに加入して、
毎年指定された生存給付金受取人(子など)に給付金を受け取らせる手法です。
(生存給付金の設定を年110万円以内に設定)
この手法で生前贈与するメリットは、
〇 保険料を贈与する以前の手法より手間がかからないこと
〇 被保険者が認知症になっても継続できること
〇 給付金受け取りをコントロールできる保険商品もあること
〇 90歳まで健康告知なしで加入できる保険会社があること
です。
懸念事項としては、受け取った給付金を無駄づかいしないかということです。
この手法の課税関係については、平成27年5月28日に既に国税庁より
回答が下記のように出ております。(下記参照)
〇 保険料負担者(保険契約者)以外の者が受け取る生存給付金の課税上の取扱いについて
https://www.nta.go.jp/about/organization/tokyo/bunshokaito/zoyo/150528/01.htm
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安易な”養子縁組”は「争続リスク」になることも・・・。
- 2018-07-11(19:00) /
- 相続
法定相続人数の増加により、基礎控除額や保険金などの非課税枠が増えて
相続税が節税できるため、手段として”養子縁組”が用いられることがあります。
しかし、安易な”養子縁組”は、「争族リスク」となることもあります。
今回は、普通養子縁組をベースに注意する例をお話します。
(ケース①)
子供や孫を養子とするケースで、子や孫が複数名みえて
子供間、孫間で権利が不平等となるケース。
養子縁組で”養親との親子関係”が生じますが、それでも実の親との親子関係は消滅しません。
つまり、双方の親の法定相続人になり、財産・債務の相続権も得られることになるわけです。
子や孫が複数名みえて子供間、孫間で権利が不平等となり、
”争族”となることも考えられます。
節税ばかりを気にせず、遺産分割のことも視野に入れておきましょう。
(ケース②)
子の配偶者(例えば娘婿など)と養子縁組し、その後娘夫婦が離婚したケース
当事者間の合意があれば、「養子離縁届」を提出するだけで養子縁組の解消は出来ます。
しかし、万一合意が得られない場合は家庭裁判所の許可が必要となります。
離婚となれば、さまざまな感情や金銭が絡むためやっかいな問題に発展することも有り得ます。
即効性の高い相続対策として、”養子縁組”がありますが、
相続対策としての節税だけに目を奪われ過ぎると、
上記のように”争族”の種になる可能性があります。
様々な状況を想定したうえでおこなっていい相続対策かどうかを見極めましょう!!
相続税が節税できるため、手段として”養子縁組”が用いられることがあります。
しかし、安易な”養子縁組”は、「争族リスク」となることもあります。
今回は、普通養子縁組をベースに注意する例をお話します。
(ケース①)
子供や孫を養子とするケースで、子や孫が複数名みえて
子供間、孫間で権利が不平等となるケース。
養子縁組で”養親との親子関係”が生じますが、それでも実の親との親子関係は消滅しません。
つまり、双方の親の法定相続人になり、財産・債務の相続権も得られることになるわけです。
子や孫が複数名みえて子供間、孫間で権利が不平等となり、
”争族”となることも考えられます。
節税ばかりを気にせず、遺産分割のことも視野に入れておきましょう。
(ケース②)
子の配偶者(例えば娘婿など)と養子縁組し、その後娘夫婦が離婚したケース
当事者間の合意があれば、「養子離縁届」を提出するだけで養子縁組の解消は出来ます。
しかし、万一合意が得られない場合は家庭裁判所の許可が必要となります。
離婚となれば、さまざまな感情や金銭が絡むためやっかいな問題に発展することも有り得ます。
即効性の高い相続対策として、”養子縁組”がありますが、
相続対策としての節税だけに目を奪われ過ぎると、
上記のように”争族”の種になる可能性があります。
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” 相続税対策のための養子縁組 ” 最高裁初の判断は!?
- 2017-02-04(18:55) /
- 相続
先回の相続カテゴリー記事でお話しました最高裁判決が先日(1/31)出ました。
まずは、相続税対策のための養子縁組を巡る争いの関係を下図に示しました。

このように、養子縁組の有効・無効を訴えて争っており、
一審は有効、二審は無効と判断され、ついに最高裁判決となったわけであります。
結果は、
「 専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても無効とはならない 」
という判決を最高裁は下しました。
養子縁組による相続税の節税効果は、養子縁組をする動機にはなるが、このような
動機と、縁組をする意思とは相反するものではなく、併存しうるものであるため、
「専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても,直ちに当該養子縁組について
民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることは
できない。」と判断
要するに、動機と意思とは基本的に無関係であるということらしい。
この判決を聞いて、ほっとされた方は案外多いのではないでしょうか。
今回の騒動は、相続税対策 と 遺産分割対策の両面に
配慮しなかったのが(出来なかったのかもしれませんが)原因ではないでしょうか?
いくら節税のためであっても、自分たちの取り分が不本意に減らされることに
納得が出来なかったのでしょう。
今回の判決は、これまで行われてきた相続税対策のための養子縁組の運用に
影響を与えることはなさそうですが、
しかし、節税面ばかりにフォーカスするのではなく、相続人全員の感情も考慮して、
遺産分割への配慮もして頂く教訓にして頂きたいと思います。
まずは、相続税対策のための養子縁組を巡る争いの関係を下図に示しました。

このように、養子縁組の有効・無効を訴えて争っており、
一審は有効、二審は無効と判断され、ついに最高裁判決となったわけであります。
結果は、
「 専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても無効とはならない 」
という判決を最高裁は下しました。
養子縁組による相続税の節税効果は、養子縁組をする動機にはなるが、このような
動機と、縁組をする意思とは相反するものではなく、併存しうるものであるため、
「専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても,直ちに当該養子縁組について
民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることは
できない。」と判断
要するに、動機と意思とは基本的に無関係であるということらしい。
この判決を聞いて、ほっとされた方は案外多いのではないでしょうか。
今回の騒動は、相続税対策 と 遺産分割対策の両面に
配慮しなかったのが(出来なかったのかもしれませんが)原因ではないでしょうか?
いくら節税のためであっても、自分たちの取り分が不本意に減らされることに
納得が出来なかったのでしょう。
今回の判決は、これまで行われてきた相続税対策のための養子縁組の運用に
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相続税対策の養子縁組についてこんな記事が・・・!?
- 2016-11-06(18:45) /
- 相続
11/5付の朝日新聞デジタルにこんな記事が掲載されておりました。

記事へのリンクはこちら↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161105-00000002-asahi-soci
背景については、上記記事をお読みいただいた通りであります。
一審は棄却、二審は無効となっており、いよいよ来月、最高裁での弁論と
なっている模様です。
注目はやはり、相続税対策での養子縁組が無効なのかどうかということです。
ケースバイケースとはいえ、養子縁組が後から
ひっくり返される判例が出来ますと
相続対策に悪影響が出てくるのではないでしょうか。
記事によれば、
” 弁論は二審の結論を変える際開かれることから、
「相続税対策が目的の養子縁組は無効」とした
二審・東京高裁判決が見直される公算が大きい ”
となっていますから現状の考え方を維持出来そうですが、
確定するまではやはり、安心出来ません。
注目して結果を待ちたいと思います!!
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