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住宅ローンの金利タイプは、” 個別に判断、そして単純比較できるものではない ”!!

景気が良くなり物価が上昇してくると、住宅ローンに関して、

「低金利はいつまでも続かない」とか、「変動金利は要注意!!」などといった

固定金利(10年以上固定のもの)タイプのものを勧めるようなもしくは、安心さを

アピールする言動
が多くみられるようになります。(現に多くのマネー記事にみられます)

しかし、私は少し違和感を感じますが、皆様はどのように感じてみえますでしょうか?


誤解のないように、はじめに断っておきますが、

私は決して、「変動金利タイプ」を薦めているわけではありません。

現時点の私の持論としては、

「住宅ローンの金利タイプは、一律に判断できるものではなく、個別に判断するものである」

「住宅ローンの金利タイプについては、そもそも単純比較できるものではない」

と、考えております。


上記を踏まえて、違和感の原因を探っていきますと、次のようなことが思い当ります。

 ① 以前に比べて優遇金利の幅が非常に大きくなっている。
   変動金利はそんなにリスクが高いのか?


 ② 金利(景気)は変動するものです。上がったとしてもまた下がるのが妥当。
   すぐに固定金利タイプにスイッチして本当にメリットが大きいのか?


というものです。


まず、①についていえば、以前に比べ優遇幅は0.3~1%程度は大きくなっております。

また、その適用も全期間にわたってのことです。

だとすると以前に比べ、0.3~1%程度の金利上昇リスクは優遇金利が吸収してしまって

いるので、それ以上の金利上昇の確率が高いのかが疑問。

②については、仮に、数年間金利上昇が起きたとしても、どのような金利変化になれば、

固定金利タイプのほうがメリットが高いといえるのかは想定次第。

はっきりといえるものではないはず。


結局、金利動向を完全に予測できなければ、はっきりとしたことはいえないのです。
                      (そんなことは誰にもできません)

であれば、御自身の状況と想定にもとづいて判断するしかないのです。

また、” 安心 ” という価値観を優先するのであれば、現在の固定金利タイプを選択するのも

正解である
と考えます。

目先の金利状況に振り回されるのではなく、御自身の状況や想定、価値観を踏まえて

どの金利タイプを選択すれば ” 覚悟 ” ができるのかで判断するのが

いいのではないでしょうか。



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金利タイプ選択
金利判断
金利動向

長期金利乱高下!! 6月住宅ローン実行予定者は要検討!?

住宅ローンの実行金利は、一部の住宅ローン商品を除いて、ほとんどが融資実行時

決定してしまいます。

本年1月以降、変動金利タイプよりも、10年固定や完全固定金利タイプを選択する方の

割合が多くなってきていることは、度々ご紹介しておりますが、

ここにきて、その方達にとって、非常に悩ましい状況になっております。


長期金利は、4月の黒田日銀総裁による金融緩和策発表以来、下記のように

乱高下をしております。

chouki chart
(クリックで拡大します)

一旦、過去最低金利をつけたものの、日銀の思惑とは逆に上昇傾向にあり、

それで5月の住宅ローン金利は、少しではあるものの長期金利は概ね上昇しました。

しかし、5/10頃からさらに急上昇をはじめ、現在、0.8%台前半をつけております。

このままですと、

6月の長期の住宅ローン金利は5月に引き続き、上がることは確実です。

10年固定については、0.2~0.3%程度の上昇は見込まれるのではないでしょうか。


前述のとおり、ほぼ実行金利は融資実行時のときの金利ですので、

6月融資実行予定者の方達にとっては、悩ましいところでしょう。

0.2~0.3%といっても、3000万円程の融資額だとすれば、年間約6~9万円、

10年間にすれば、50万円以上は変わってきます。


固定金利選択型を選ばれた方は、借り換えでもしない限り、

当初選択された期間(この場合10年)は、変動金利にも変更できないので、

今後の状況変化に合わせることも難しいのです。


では、こんな考え方はどうでしょうか?

当初は、2~3年程度は現状維持と思われる変動金利タイプを選択し、

長期金利の状況をみて、金利タイプを最終的に判断するというものです。
(変動金利は、いつでも固定金利選択型などへ変更が可能)


誤解して頂きたくないのは、長期金利の今後の低下を断言しているわけではないと

いうことです。


過去のデータからすれば、現在の長期金利でも十分低い水準ですので、

金利を固めてしまってもいいということは言えます。



ただ、債券市場の不安定状態のために上昇した金利だと思われてみえる方からすると、

悩ましいのではと思っての提案です。

個人的には、日銀がこのまま黙って長期金利の上昇を静観しているとは思えません。
(現在の水準は、容認の範囲なのかもしれませんが・・・)


債券市場が安定し、長期金利が落ち着いたときの水準をみてから判断したいという方は、

自己責任だということを重々承知のうえ、金利タイプの検討をおこなってください!!



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固定金利 or 変動金利 判断ポイントは、優遇金利と繰上返済!?

過去最低水準の住宅ローン金利で推移するなか、住宅ローンの金利タイプ選択において、

FPをはじめ、専門家からはさまざまな意見が述べられております。

私もFPとして、意見を求められることが多いため、参考に色んな意見を読ませて頂き、

自分なりに判断し、見解を導きだしています。

固定金利を薦める意見、変動金利を薦める意見、それぞれ根拠がありますが、

どちらも間違ってはおりません。要は、判断基準が違うのです。


最初にお話しておきますが、

金利タイプ選択において、事前に 「 正解 」言い当てることはできない

いうことです。あくまで、結果論でしかありません


それを前提にお話させていただくと、

判断のポイントは、” 優遇金利 ”と” 繰上返済 ”をどう考えるかということのように

思います。

繰上返済 ”については、御存知だと思いますので、説明を割愛させていただきます。

優遇金利 ”とは、条件を満たせば、店頭表示金利から、〇.〇%優遇しますというものです。

当初は、キャンペーンで期間限定だったりしていましたが、最近ではほぼ常態化し、

その内容もどんどんお客様有利になっています。
(銀行の調達金利と運用金利を考えると、もう限界だと思いますが)

具体的には、変動金利 店頭表示 2.475%、 優遇金利幅 1.4~1.6%程度、

適用金利 0.875~1.075%となっていたりします。
(個別対応では、更なる金利優遇がある場合もあります)

さらには、優遇金利適用は借入期間全期間で一律となっていたりします。


固定金利を薦める意見の方のなかに、この優遇金利についての実情を御存知ないと思われる

方がおみえになります。

仮に全期間1.6%優遇だとすると、現在の変動金利の店頭表示金利2.475%が3.41%

なって初めてフラット35の最低適用金利1.81%と金利上同等ですが、

団信保険料の扱いの違いや変動金利の元本減少スピードのメリット、

固定金利との返済差額分や住宅ローン減税分などの繰上返済への充当などを考慮に入れれば、

実質、先の3.41%が4.0%程度になってほぼ同等なのではないでしょうか。
(具体的な事例は、マネーの達人記事で紹介させていただいております、下記参照↓)
 http://manetatsu.com/2013/05/18028/

優遇金利の内容は、今後どうなっていくかはわかりませんが、当初設定された優遇内容は、

銀行も途中で変えることはできません。

適用金利が3%や4%になるには、店頭表示金利が4.6%、5.6%にならなければ

あり得ないのです。


固定金利を薦める根拠を、金銭的なもの以外にされている方は別ですが、
(計画が立てやすい、金利上昇に怯えなくていいなどの根拠)

金銭的に判断する場合で意見が違うのは、結局、この ” 優遇金利 ”と” 繰上返済 ”を

どう考え、どう予測したかという判断基準の違いによるものではないでしょうか?
(もちろん、これ以外にもあることは承知しておりますが・・・)


このように述べますと、私が変動金利を薦めているように聞こえるかもしれませんが、

そうではありません。

あくまでも、ライフプランニング上から判断すべきというのが、私のスタンスです。

ライフプランニングをするうえでも、

この ” 優遇金利 ”の内容と” 繰上返済 ”予測は重要なのです。




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繰上返済

金利タイプ選択にあたっては、損益分岐点を参考にする!!

住宅ローンを組まれるときの永遠のテーマとして、

『 金利タイプの選択 』 があげられます。

新規で組まれる方はもとより、借り換えられる方にも悩ましい問題となるでしょう。

今回は、ひとつの判断の仕方をご紹介したいと思います。


それが、損益分岐点を探る」ということです。


皆様のなかに、こんな勘違いをされてみえる方はみえないでしょうか?

変動金利タイプの返済期間全体の平均金利 = 全期間固定金利タイプの金利

であれば、総返済額(金利負担)は同じである


実は、これは勘違いしやすいですが、間違いです。


金利の推移だけを予想しながら金利タイプを検討されると間違われてしまうのです。

ですので、金利タイプ選択の際は必ず、

損益分岐点を探って検討するようにしてください

(具体的計算例)

 変動金利タイプと全期間固定金利とを比較

 借入額 3000万円 返済期間 35年 元利均等返済 月々返済のみ

 金利設定 

 変動金利タイプ 当初5年間 0.875%、全期間固定金利 全期間 1.99% と仮定。

 このとき、変動金利タイプの当初返済額は、月々82,949円

 全期間固定金利は、全期間 月々99,224円(総返済額 41,674,474円)です。

 そうすると、

 5年経過時点での損益分岐点は、約 金利2.37% 月々返済 101,975円

 になります。

 このとき平均金利は、 約2.156%となり、全期間固定の1.99%よりも高くなっても

 ほぼ同じなのです。



このように、

変動金利タイプの金利 全期間固定金利の金利 という前提であれば、

変動金利タイプの全期間の平均金利が、全期間固定型金利の金利と同じになっても、

変動金利タイプの方が有利なのです



最後に、念のためお話しておきますが、

決して、変動金利タイプを勧めているわけではありません。

あくまでも、損益分岐点を探ることの重要性をお話しているのです。

その他、金利タイプ選択においては、ライフステージなどの諸事情を勘案するなど

総返済額や金利負担だけでは判断できないこともあります。

ひとつの判断材料として、お考えくださいますようお願い申し上げます。<(_ _)>

 

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金利タイプ選択が難しくなってきそうな気配が!?

ここ最近、株高円安急速に進んでおります。

東京株式市場(大納会)の終値は、1万0395円18銭と、年初来高値で、

外国為替市場(28日午後5:00頃)は、1米ドル=86.30~86.35円

推移しております。


正直ここまでの急速な変化は、誰も予想していなかったのではないでしょうか?

安部政権がまだ何も結果を出していない状況下で、この勢いがどこまで続くのか疑問ですが、

住宅ローンの金利タイプ選択においては、判断がしづらい状況になってきました。

以前の記事でもお伝えしましたが、現在住宅ローンを組まれる方の

5割~6割の方変動金利タイプを選択されております。

短プラを基準とする変動金利タイプは、日銀の政策に左右されて金利が決まりますので、

インフレターゲット1~2%まで金融緩和を明言している以上、2~3年程度は安心。

さらに、現状の円高・株安も動きそうになかったことや業者の販売戦略などさまざまな要因で

そこまでの割合になっていたことが予想されます。


しかし、株高円安の流れがここまでの勢いを持ってくると、長期金利の上昇圧力

気になってきます。

2012年12月金利は、長期金利が実質金利で過去最低を記録し、

同一金融機関ではありませんが長期金利と短期金利の差が、

おおむね0.3~0.4%急接近しておりました。

ですので薦めるほうとしても、ライフプランニング上、長い目でみて許容範囲がある方には、

当初変動金利タイプで組んで、金利上昇状況をみながら、固定金利にスイッチすることも

視野に変動金利を薦めてきました。


1~2カ月は、長期金利が急激に上がることはないと思いますが、

それ以降は流れによっては、短期金利と長期金利の差が広がっていくかもしれません。

安部内閣の政策状況や日銀総裁人事が終わった来年5~6月頃には、

ある程度流れがつかめるかもしれませんが、それまではなかなか判断が難しくなりそうです。

10年物国債利回りも、0.8%程度まで上昇してきております。


ライフプランニング上等から、金利タイプが絞れる場合はあまり影響はありませんが、

短期も長期も視野に今まで検討できた方には、微妙になってきたように感じております。

今後の動向に気をつけていきたいと思います。



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プロフィール

リップラボ

Author:リップラボ
愛知県、岐阜県を中心に
営業しております独立系FPの
小木曽浩司です。
保険・住宅(不動産)・
住宅ローンなど、ひとつの窓口
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頂いております。

岐阜県各務原市東山3-31
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