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日本国債の利回りの感応度(ベータ)は低い!?
- 2013-01-27(18:39) /
- FPのつぶやき
ここ約2カ月間で、日経平均株価は、8600円台から直近高値の1万0900円台まで
2,300円もの大幅上昇、ドル/円は、1ドル=79円台から90円台までと
10円強の円安となっています。
一方、日本国債10年物利回りは、昨年12月上旬にいったん0.7%割れまで低下した後、
今年1月上旬にかけては円安株高の動きに応じて、0.85%まで上昇したが、
現状、0.73%程度と反落してしまいました。
ドル円相場や株価がまだ上昇基調を続ける中であるにもかかわらず、
日本国債10年物利回りは反落に転じたわけです。
従来までの知識としては、円安株高傾向となれば、債券価格は株にお金が流れるために
下落し、利回りは上昇するものと認識されています。
日経平均のドル円相場に対する感応度(ベータ)は、平均的に見て為替1円当り200円強、
日本国債10年もの利回りの日経平均に対するベータは、過去の平均的な水準では、
日経平均100円あたりで1.5bp(100分の1%)程度であるといわれています。
*感応度を示すベータ値(β)とは、
個別証券と市場(マーケット)の連動性を示すリスク指標であり、
ある証券(銘柄)の変動の大きさがベンチマーク(市場平均)の価格変動に比べて
大きいか小さいかを示す指標をいう。
当てはめて考えますと、為替と株価については、ほぼその通りの動きを示しておりますが、
日本国債10年物利回りは、1.1%程度となるところが、現状は、感応度ほぼ0となっており、
従来の動きとはかけ離れてしまっています。
日本国債10年物利回りは、住宅ローンの長期金利などに影響を及ぼしますので、
このところ注目してみており、今後の上昇懸念があったのですが、
どうも今まで通りの動きではないようです。
(ここ数カ月の動きだけで判断するのは軽率かもしれませんが・・・)
少し調べてみたら、日本国債の利回りの株価変動に対する感応度(ベータ)は、
2011年後半頃から低下傾向にあるそうです。
その要因として、「日銀による国債購入拡大」の影響 が
唱えられているようです。
要は、需給的に安定してしまって、国債価格が現在の水準で固定化することに伴い、
利回りも固定化してしまっているということです。
このとおりであるとすると、先日の日銀の金融政策決定会合の結果を受けてした
政府との共同文書のなかで、国債等の資産購入策をオープンエンド(期限なし)の
方式にすることを表明したのですから、当面、長期の住宅ローン金利も上昇しないことに
なります。(本当にそうなんでしょうか?)
日本国債の市場が、このように他市場との相関を失ってきている状況では、
今後どのように動くかはほとんど読めないのでは。
しかし、気にかかるのは、過剰な金融緩和の副作用で、財政規律が保てなくなり、
日本の国債市場が変なことにはならないのでしょうか???。
2,300円もの大幅上昇、ドル/円は、1ドル=79円台から90円台までと
10円強の円安となっています。
一方、日本国債10年物利回りは、昨年12月上旬にいったん0.7%割れまで低下した後、
今年1月上旬にかけては円安株高の動きに応じて、0.85%まで上昇したが、
現状、0.73%程度と反落してしまいました。
ドル円相場や株価がまだ上昇基調を続ける中であるにもかかわらず、
日本国債10年物利回りは反落に転じたわけです。
従来までの知識としては、円安株高傾向となれば、債券価格は株にお金が流れるために
下落し、利回りは上昇するものと認識されています。
日経平均のドル円相場に対する感応度(ベータ)は、平均的に見て為替1円当り200円強、
日本国債10年もの利回りの日経平均に対するベータは、過去の平均的な水準では、
日経平均100円あたりで1.5bp(100分の1%)程度であるといわれています。
*感応度を示すベータ値(β)とは、
個別証券と市場(マーケット)の連動性を示すリスク指標であり、
ある証券(銘柄)の変動の大きさがベンチマーク(市場平均)の価格変動に比べて
大きいか小さいかを示す指標をいう。
当てはめて考えますと、為替と株価については、ほぼその通りの動きを示しておりますが、
日本国債10年物利回りは、1.1%程度となるところが、現状は、感応度ほぼ0となっており、
従来の動きとはかけ離れてしまっています。
日本国債10年物利回りは、住宅ローンの長期金利などに影響を及ぼしますので、
このところ注目してみており、今後の上昇懸念があったのですが、
どうも今まで通りの動きではないようです。
(ここ数カ月の動きだけで判断するのは軽率かもしれませんが・・・)
少し調べてみたら、日本国債の利回りの株価変動に対する感応度(ベータ)は、
2011年後半頃から低下傾向にあるそうです。
その要因として、「日銀による国債購入拡大」の影響 が
唱えられているようです。
要は、需給的に安定してしまって、国債価格が現在の水準で固定化することに伴い、
利回りも固定化してしまっているということです。
このとおりであるとすると、先日の日銀の金融政策決定会合の結果を受けてした
政府との共同文書のなかで、国債等の資産購入策をオープンエンド(期限なし)の
方式にすることを表明したのですから、当面、長期の住宅ローン金利も上昇しないことに
なります。(本当にそうなんでしょうか?)
日本国債の市場が、このように他市場との相関を失ってきている状況では、
今後どのように動くかはほとんど読めないのでは。
しかし、気にかかるのは、過剰な金融緩和の副作用で、財政規律が保てなくなり、
日本の国債市場が変なことにはならないのでしょうか???。
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