トラックバック
教育資金の一括贈与の非課税制度は使える???
- 2013-03-02(18:40) /
- 相続
平成25年度税制改正大綱の目玉のひとつに、
『教育資金の一括贈与の非課税制度』といものがあります。
これは、直系尊属(祖父母など)が教育の資金を一括して孫など(30歳未満)に贈る場合、
孫1人あたり1500万円まで贈与税を非課税にするという制度であります。
税制改正の主旨としては、
なかなか動かない高齢者層に集中する金融資産の移転を促して、
子育て世代の教育費負担を軽減し、消費を活性化させる狙いがあります。
相続税関連が、概ね、増税傾向にありましたので、
今まで相続税を気にされてみえなかった方々も、気にかけるようになり、
相続税対策として、お孫さんがみえる方などは、検討されるかもしれません???
今回は、その採用にあたっての注意点をお話したいと思います。
詳細については、現時点(3/2)ではっきりしていないことも多いのですが、
わかる範囲でお話したいと思います。
(採用にあたっての注意点)
・平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に拠出されるものに限ると
いう時限立法(2年9カ月間)
・教育の資金に限ること
(塾など学校以外に支払う費用も500万円まで認められます)
・信託銀行などの金融機関を通じて行う制度であり、税務署への非課税申告書(仮称)や
学校などに支払った授業料の証明(領収書)を金融機関に提出する必要がある。
・使い切れない場合、孫が30歳を過ぎた時点で贈与税がかかる。
これらの点を踏まえて考えますと、
〇 2年9か月の間に、お孫さんなどの将来展望が判断できるのか?
〇 教育の資金に限られるため、融通が利かない。
ちなみに、文部科学省の「子どもの学習費調査」では、
幼稚園の3歳から高校3年までの15年間を全て公立校に通った場合、
H22年調査では、野外活動費なども加えて平均約504万円である。
(現時点でどこまでを教育費と認めるかは定かではない)
〇 金融機関を通すため、手間である。
などの問題点があげられます。
であれば、これまでのその都度の贈与や暦年贈与で十分ではないでしょうか?
孫への教育費は必要なときに祖父母が払うなら、いくら高額でも贈与税はかかりません。
その際は、祖父母が自分の意思で学校や塾の費用を贈与し、
孫が受け取った証明があればいいだけです。
また、年110万円の非課税枠を使い、暦年贈与すれば、
資金使途は問われません。
それでも、この制度にメリットを感じる方は、どのくらいみえるのでしょうか?
(直系尊属が亡くなりそうで、
私立の医学部に通わせる場合や幼稚園から一貫して私立希望くらい・・・)
採用にあたっては問題点を踏まえ、くれぐれも検討を重ねたうえの
判断をしてください!!
注)現時点で、平成25年度税制改正大綱は、国会を通過してはいません。
『教育資金の一括贈与の非課税制度』といものがあります。
これは、直系尊属(祖父母など)が教育の資金を一括して孫など(30歳未満)に贈る場合、
孫1人あたり1500万円まで贈与税を非課税にするという制度であります。
税制改正の主旨としては、
なかなか動かない高齢者層に集中する金融資産の移転を促して、
子育て世代の教育費負担を軽減し、消費を活性化させる狙いがあります。
相続税関連が、概ね、増税傾向にありましたので、
今まで相続税を気にされてみえなかった方々も、気にかけるようになり、
相続税対策として、お孫さんがみえる方などは、検討されるかもしれません???
今回は、その採用にあたっての注意点をお話したいと思います。
詳細については、現時点(3/2)ではっきりしていないことも多いのですが、
わかる範囲でお話したいと思います。
(採用にあたっての注意点)
・平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に拠出されるものに限ると
いう時限立法(2年9カ月間)
・教育の資金に限ること
(塾など学校以外に支払う費用も500万円まで認められます)
・信託銀行などの金融機関を通じて行う制度であり、税務署への非課税申告書(仮称)や
学校などに支払った授業料の証明(領収書)を金融機関に提出する必要がある。
・使い切れない場合、孫が30歳を過ぎた時点で贈与税がかかる。
これらの点を踏まえて考えますと、
〇 2年9か月の間に、お孫さんなどの将来展望が判断できるのか?
〇 教育の資金に限られるため、融通が利かない。
ちなみに、文部科学省の「子どもの学習費調査」では、
幼稚園の3歳から高校3年までの15年間を全て公立校に通った場合、
H22年調査では、野外活動費なども加えて平均約504万円である。
(現時点でどこまでを教育費と認めるかは定かではない)
〇 金融機関を通すため、手間である。
などの問題点があげられます。
であれば、これまでのその都度の贈与や暦年贈与で十分ではないでしょうか?
孫への教育費は必要なときに祖父母が払うなら、いくら高額でも贈与税はかかりません。
その際は、祖父母が自分の意思で学校や塾の費用を贈与し、
孫が受け取った証明があればいいだけです。
また、年110万円の非課税枠を使い、暦年贈与すれば、
資金使途は問われません。
それでも、この制度にメリットを感じる方は、どのくらいみえるのでしょうか?
(直系尊属が亡くなりそうで、
私立の医学部に通わせる場合や幼稚園から一貫して私立希望くらい・・・)
採用にあたっては問題点を踏まえ、くれぐれも検討を重ねたうえの
判断をしてください!!
注)現時点で、平成25年度税制改正大綱は、国会を通過してはいません。
- 関連記事
-
- 相続(遺産分割)における保険金の扱いとは? (2013/03/17)
- 『名義預金』とみなされないために気をつけるべき点とは? (2013/03/08)
- 教育資金の一括贈与の非課税制度は使える??? (2013/03/02)
- 【平成25年度税制改正大綱】 小規模宅地等の特例の改正!! (2013/02/20)
- 準確定申告とは? (2013/02/12)
スポンサーサイト
- THEME : ファイナンシャル・プランナー(FP)
- GENRE : ファイナンス
コメントの投稿